東武鉄道では、本線系統で最後の30000系である31609+31409編成(南栗橋車両管区本区所属)が、2021年6月3日(木曜日)を最後に営業運転から離脱し、約2週間にわたり南栗橋車両管区にて留置されていたが、同年6月19日(土曜日)頃より、東上本線への転属に向けた工事が開始されたのが確認され、その後、クハ34409の電気連結器撤去ならびに運転台周りの工事着手が確認された。
30000系は、2003年3月から開始された帝都高速度交通営団(営団地下鉄・現在の東京地下鉄)半蔵門線ならびに東京急行電鉄(現在の東急電鉄)田園都市線との相互直通運転用として、1996年から2003年にかけて、6両固定編成ならびに4両固定編成の各15本、合計150両が製造された。

半蔵門線ならびに田園都市線との相互直通運転開始前までは、10000系グループとの共通運用で、伊勢崎線・日光線・宇都宮線で運転され、2003年の相互直通運転開始直後に運転された臨時列車「3社直通運転記念号」では、鬼怒川線にも乗り入れた。

2005年10月には、後継となる50000系50050型への「世代交代」が開始され、再び10000系グループとの共通運用で、本線系統における地上区間専用車として運転されてきたが、2011年1月より順次、10両固定編成化の上で、東上本線への転属が開始され、最終的に31609+31409編成を除く10両固定編成14本が、森林公園検修区へ移った。
2019年12月に、森林公園検修区から南栗橋車両管区本区へ移った50000系51008編成が、2020年9月より半蔵門線ならびに田園都市線との相互直通運転用として営業運転を開始したことで、31609+31409編成の動向が注目されてきたが、東上本線への転属に向けた工事の開始により、本線系統から30000系が姿を消すこととなる見込みだ。