東武鉄道は、2021年度の鉄道事業において、総額241億円の設備投資を実施すると公式発表した。
「鉄道の立体化の推進」では、現在自治体の都市計画事業として連続立体交差化工事が進められている、下記の沿線4箇所において進めている。
【伊勢崎線(東武スカイツリーライン)竹ノ塚駅付近高架化】
2020年度までに上下急行線高架橋が完成して供用を開始しており、2021年度は上下緩行線高架橋及び駅舎工事を進め、2箇所の踏切廃止及び同駅の高架化を目指す。
【野田線(東武アーバンパークライン)清水公園~梅郷駅間高架化】
2020年度は同区間において高架線の供用を開始し、11箇所の踏切廃止及び愛宕駅新駅舎の供用を開始した。2021年度は地平設備などの撤去を進め、2023年度中の野田市駅新駅舎の供用開始及び2面4線化を目指し、工事を進める。
【伊勢崎線(東武スカイツリーライン)とうきょうスカイツリー駅付近高架化】
2024年度の完成と1箇所の踏切廃止を目指し、2021年度は上り線高架橋工事を進める。
【伊勢崎線(東武スカイツリーライン)春日部駅付近高架化】
2031年度までの完成と10箇所の踏切廃止を目指し、2021年度は同駅東側において仮線工事に向けた準備工事を進める。

「駅の安全性向上」では、ホームにおける転落防止などの安全性向上を目的として、国や関係自治体による支援のもと、2020年度までに「1日の利用旅客数が10万人以上の駅」「東京オリンピック・パラリンピック大会競技会場最寄駅」にあたる計11駅にホームドアを設置し、2021年度は下記の3駅に設置し、8駅の設置に向けた調査及び設計を進める。
【2021年度設置駅(3駅)】
伊勢崎線(東武スカイツリーライン)竹ノ塚駅・獨協大学前駅・越谷駅(2・3番線ホーム)
【2021年度調査・設計実施駅(8駅)】
伊勢崎線(東武スカイツリーライン)小菅駅・五反野駅・梅島駅・西新井駅(4・5番線ホーム)・谷塚駅・草加駅(3・4番線ホーム)・新田駅・蒲生駅

「駅施設の改良」では、野田線(東武アーバンパークライン)七里駅の駅舎橋上化を進め、2023年度の完成を目指し、2021年度は仮駅舎の設置工事を開始する。
駅施設のリニューアルとして、伊勢崎線(東武スカイツリーライン)五反野駅ならびに日光線南栗橋駅では、駅舎のリニューアル工事を進める。
駅施設のバリアフリー化として、2021年度は桐生線新桐生駅においてエレベーターと多機能トイレの新設、越生線武州唐沢駅において多機能トイレの新設工事を進める。

「車両の改良」では、2021年度は併結・分割可能な500系特急電車「リバティ」6編成を追加で新造・投入し、日光線南栗橋駅以北で運転されている20000系の改造車20400型電車3編成を追加で投入する。

「鉄道乗車ポイントの導入」では、東武グループの共通ポイント「TOBU POINT(トブポ)」の新たなサービスとして、2021年秋を目途に、東武鉄道線を利用するとポイントが貯まるサービスを導入する。貯めたポイントは、登録したPASMOカードにチャージすることが出来る。

この他、日光・鬼怒川エリアにおける観光コンテンツのひとつである蒸気機関車について、2021年度は2機(C11蒸気機関車207号機及び325号機)体制による毎日運転、日光線東武日光駅へ乗り入れるSL大樹「ふたら」の定期運転、3機目となるC11蒸気機関車123号機の運転開始を目指し、準備を進める。
【参考リンク】
東武鉄道公式サイト