
2021年3月30日(火曜日)、埼玉県春日部市南の東部地域振興ふれあい拠点施設「ふれあいキューブ」コンベンションホールにおいて、春日部市ならびに春日部駅付近連続立体交差事業促進期成同盟会の主催で「春日部駅付近連続立体交差事業着工記念式典」が開催された。
春日部駅付近連続立体交差事業は、2019年3月の都市計画決定を受け、同駅周辺の東武鉄道伊勢崎線(東武スカイツリーライン)ならびに野田線(東武アーバンパークライン)線路の高架化を行い、埼玉県内有数の「開かずの踏切」として有名な通称「大踏切」と呼ばれる伊第124号踏切を含む10箇所の踏切を除却し、道路交通の円滑化を図る。
2020年度より用地測量及び調査が始まり、用地買収交渉も始まっているが、埼玉県側による買収交渉手続きの不手際により、地権者とのトラブルも発生した。
2021年に入り、春日部駅東口改札わきにあった商業テナントビルの撤去や、春日部警察署の同駅東口交番が移設され、式典開催に先立つ3月28日(日曜日)には、同駅1番線(浅草方面)ホームにて営業していた、同駅構内における最後の売店「ACCESS TOBU」も閉店した。
式典の第1部では、石川良三春日部市長による挨拶をはじめ、大野元裕埼玉県知事・土屋品子衆議院議員・吉野利哉東武鉄道株式会社常務執行役員鉄道事業本部長などが祝辞を述べられたのち、臨席された来賓とともに久寿玉の開披が行われた。



式典の第2部では、佐藤哲也春日部市副市長による「春日部市中心市街地まちづくり計画及びバリアフリー計画」の説明や、春日部市地域公共交通活性化協議会会長を務める久保田尚埼玉大学大学院教授による基調講演が行われた。


このほか式典会場には、工事の進捗を分かり易く示した模型も展示され、式典の終了後は、同駅西口前の市展示ショーケースに移され、自由に見ることが出来る。

同事業の総費用は概算で約650億円と見積もられており、2031年度までの完成を目指す。
(大塚真)